干し芋の表面に白い粉がたくさんついているのを見たことがありますか。
初めて見る人は「これってカビじゃないかな」と心配になるかもしれませんが、安心してください。
あの白い粉の正体は、サツマイモが本来持っている糖分が結晶になって浮き出てきたものです。
サツマイモの中にある麦芽糖が表面に白く固まったもので、これが多いほど甘みが強い証拠になります。
「どれが甘いかな」と迷ったときは、粉がまんべんなく吹いているものを選ぶのがコツです。
最近の干し芋は、昔ながらの硬いものだけでなく、驚くほど柔らかいタイプが増えています。
特に山梨県産の紅はるかを使った干し芋は、しっとりした食感が魅力です。
この柔らかさを出すためには、製造工程で細かな調整を繰り返します。
まずサツマイモを蒸す段階で、中心までじっくり熱を通します。
ここで急いで加熱してしまうと、あの独特のねっとり感が出ません。
時間をかけて蒸し上げた後は、熱いうちに一つひとつ手作業で皮を剥いていきます。
機械で一気に剥くのではなく、手作業で行うことで、サツマイモの美味しい部分を逃さずに残せます。
次に、専用の器具を使ってスライスしますが、ここでも厚みが重要です。
薄すぎると乾燥したときに硬くなってしまい、厚すぎると中まで均一に乾きません。絶妙な厚さに切り分けたサツマイモを、重ならないように網に並べて乾燥させます。
乾燥の温度や時間も、その日の気温や湿度に合わせて微調整します。
保存料や着色料を一切使わない無添加の干し芋は、まさにサツマイモそのものの力が味を決めます。
「そのまま食べても美味しいけれど、他にも楽しみ方はないかな」という方には、少しだけ温める方法がおすすめです。
トースターで表面が少しぷっくりするまで焼くと、香ばしさが加わってまるで焼き芋のような風味になります。
意外な組み合わせとしては、クリームチーズをのせて食べるのも人気があります。甘みと塩気のバランスが絶妙で、おやつだけでなくおつまみにもぴったりです。
贅沢な甘みを、ぜひ体験してみてください。